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4.9GHz無線LAN機器の変遷

4.9GHz無線LAN機器の変遷

はじめに

ここでは、理経の取り扱ってきた4.9GHzを使った無線LANアクセス機器の変遷について、特に伝送速度に注目して比較してみます。
この周波数は総務省のサイトなどでは、5GHz帯無線アクセスシステムとよばれています。使用が認可された当時は利用者や使い方に制限がありましたが、2005年以降は包括登録を申請して2週間ほどで得られる許可が出れば、誰でも目的にしばられることなく使うことが出来るようになっています。現在の年間利用料は、それぞれ一台当たり基地局が2,970円、陸上移動局が400円です。開設届を提出する際には第三級陸上特殊無線技士以上の資格を持った無線従事者を申請する必要があります。元々この周波数は通信事業者がバックボーン回線用に使っていたものであり、比較的高速な容量が確保でき、長距離を伝送できるわりに降雨などの気象条件の影響を受けることが非常に少なく、大変使い勝手の良い無線アクセスシステムであると言えます。

利用シーンとしては次のようにさまざまなケースがあります。
· WISPと呼ばれる無線を使った家庭へのインターネットサービス
· 自治体の防災ネットワーク(屋外拡声、監視カメラ、連絡用IP電話等の収容)
· 屋外Wi-Fiアクセスポイントの収容
· 放送素材の伝送
· 工場内などの監視カメラ映像の伝送
· 携帯電話用インフラのバックアップ回線
など、書ききれないほどのアプリケーションがあります。
この無線システムは、基本的に無線機同士の見通しがあることを前提としてつながります。接続したい場所に直接見通しが無い場合は、途中で中継点を設けることもあります。

1.BreezeACCESS

当社にとって、4.9GHz無線の歴史は、イスラエルAlvarion社のBreezeACCESSシリーズと共に始まりました。このシリーズには2つのタイプがあります。1対1で通信をするものと1対nで通信をするものです。特に当時としては、1対n型のモデルが非常によくできていたと思います。n側の子局には基地局から近いものも遠いものもあるわけですが、それが不公平にならないように制御する機能があったり、n側を非常に多く収容出来たりします。実際、1つの基地局に対してnの値が70近くを接続していたケースもありました。

さて、変遷ということで、伝送速度の比較をしてみたいと思います。
一般にこのタイプの無線LAN機器は、距離の違いなどの環境条件変調方式を自動的に変更する適用変調に対応しています。この変調に応じて速度が決まっていくわけですがBreezeACCESSでは、もっとも高密な変調が64QAMであり、64QAMでもっとも効率的なエラーコレクションレートが3/4です。BreezeACCESSのアクセスの有効な伝送速度は20MHz幅のとき40数Mbpsです。では、次の世代のモデルの伝送速度を見ていきます。

2.RADWIN社 RW2000、RW5000

次の時代を担ったモデルは、やはりイスラエルに本社をおくRADWIN社のRW2000、RW5000です。これも、1対1と1対nの2種類があります。さらに同社の4.9GHz無線を使ったモデルには、移動体に特化したFiberinMotionというシリーズがあるのですが、これについては別の機会にご紹介します。

このRW2000、RW5000の最大の変調は64QAMではありますが、この時の最大のエラーコレクションレートが5/6です。さらにこのモデルではMIMOをサポートしています。アンテナがそれぞれに2つあり、異なるデータを伝送、受信側で合成しなおすことができます。このMIMO偏波多重によって、伝送可能な速度が倍になります。この結果RW2000、RW5000では20MHz幅のときの実効最大レートが125Mbpsとなります。(40MHzでは、250Mbps)

3.RADWIN社 JET Duo

今後リリースされる予定となっているのがRADWIN社のJET Duoという1対n型の製品です。このモデルは、基地局がビームフォーミングをサポートしており、子局に対して電波を集中して発射するため効率が良く干渉にも強いのが特徴です。

JET Duoの伝送速度はどうでしょうか。JET Duoの最大の変調はBreezeACCESS、RW5000を上回る256QAMであり、エラーコレクションレートの最大は5/6です。この結果、最大実効速度が20MHz幅で175Mbpsです。さらにJET Duoは、無線機を2台分搭載していて同時に使うことが出来るためこれを合計すると350Mbpsとなります。そのため、BreezeACCESSに比べて9倍近い値となります。40MHz幅では、750Mbpsですので、2世代の間にずいぶん差がついたことがわかります。

4.おわりに

当社では、4.9GHz帯の無線LAN機器をはじめ、ミリ波帯の製品なども取り扱っています。これまでの豊富な経験を活かしつつ、今後も世界の先進の技術に注目し優れた製品を日本市場に紹介してまいります。


お困りごとがありましたら、お気軽にご相談頂ければと思います。

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